車のサブスクが向いてる人の特徴を徹底解説！

車のサブスクリプション（サブスク）が注目されていますが、「実際のところ、車サブスクが向いてる人はどんな人？」と疑問に思っている方も多いでしょう。車は欲しいけれど、初期費用（頭金）0円で新車に乗りたい、月々定額で税金や保険料コミにして家計管理をシンプルにしたい、というニーズに応えるのがサブスクの特徴です。一方で、メンテナンスや車検の手間をどう考えるか、数年ごとに最新モデルの新車に乗り換えたいか、それとも一台に長く乗りたいかによって、向き不向きは大きく変わります。

また、転勤や単身赴任など決まった期間だけ車が必要な方や、免許取り立てで、まずは車のある生活を試してみたい方にも選ばれています。週末利用がメインで走行距離が比較的短い場合、コストメリットが出やすい側面もあります。一括購入やローンより所有の手間を省きたい人にとっては魅力的な選択ですが、万が一の事故や故障時のサポート体制を重視するかも重要なポイントです。

この記事では、「カーリース」と「サブスク」の違い、新車だけでなく中古車サブスクで費用を抑えたい場合の選択肢、さらには「サブスクはやめとけ」と言われる理由や向いていない人の特徴まで、あなたがサブスクを選ぶべきかを判断するための情報を網羅的に解説します。

車のサブスクが向いてる人の経済的な特徴

初期費用（頭金）0円で新車に乗りたい

車のサブスクは、初期費用を限りなく抑えて新車に乗り始めたい人に最適です。通常、車を購入する際は、車両本体価格の一部を支払う頭金（車両価格の10%～20%程度が目安）や、登録時諸費用が「初期費用」として必要になります。この諸費用には、環境性能割、自動車重量税、自賠責保険料、各種代行手数料などが含まれ、数十万円単位のまとまった現金が必要になることが一般的です。

しかし、多くのサブスクサービスでは、これらの車両代金以外の諸費用が月額料金にすべて含まれています。そのため、契約時に大きなお金を用意する必要がありません。例えば、トヨタのKINTOが提供する「初期費用フリープラン」のように、契約時の申込金すら不要なプランも存在し、まさに「乗りたい」と思ったタイミングで新車生活をスタートできます。

月々定額、税金・保険料コミで家計管理をシンプルに

車のサブスクは、毎月の支出を完全に一定にしたい、家計管理をシンプルにしたい人に強く推奨されます。

なぜなら、月額料金には車両代金だけでなく、契約期間中に発生する以下の費用がほぼすべて含まれているからです。

• 自動車税（種別割）：毎年5月頃に発生する数万円の税金
• 自動車重量税：車検時に発生する税金
• 自賠責保険料：車検時に発生する強制保険料
• （プランにより）任意保険料：年齢や等級で大きく変動する保険料
• （プランにより）メンテナンス費用：点検や消耗品交換の費用
• （プランにより）車検費用：数万～十数万円かかる基本料や整備費

車を購入（所有）した場合、毎年5月頃に自動車税の納付書が届き、2～3年ごとには高額になりがちな車検費用が発生します。JAF（日本自動車連盟）の調査によれば、車検費用は車種にもよりますが数万円から十数万円に及ぶこともあります。（参考：２０２１年ＪＡＦ『自動車税制に関するアンケート調査』結果）

このように突発的な大きな出費があると、家計のやりくりが難しくなることも少なくありません。

その点、サブスクであればガソリン代と駐車場代以外の主要な維持費がすべてコミコミの定額払いとなるため、「今月は車検だから出費が多い」「税金の支払いを忘れていた」といった悩みがなくなります。お金の管理が苦手な方や、常に支出を明確にしておきたい方にとって、この「定額制」は非常に大きなメリットです。

メンテナンスや車検の手間、故障時のサポート重視

「車には乗りたいけれど、詳しいことはよくわからない」「面倒な手続きや管理はすべて任せたい」という人にも、車のサブスクは向いています。

多くのサブスクプランには、法定点検、定期点検、オイル交換、ワイパーゴム交換などの消耗品交換、そして車検費用が月額料金に含まれています（含まれる範囲はプランによります）。利用者はサービス会社から指定された整備工場やディーラーに車を持ち込むだけで、支払いや手続きの手間なく、常に良好なコンディションを維持できます。

また、万が一の故障や事故の際のサポート体制も重要です。特にメーカー系（KINTOなど）や保険会社系（SOMPOで乗ーるなど）のサブスクは、24時間365日対応の専用コールセンターやロードサービス、提携修理工場網が充実している傾向にあります。

任意保険までコミコミのプランであれば、事故の際の保険会社への連絡やレッカー手配なども、サブスクの窓口が一括して行ってくれる場合が多く、利用者の心理的負担を大幅に軽減してくれます。

一括購入やローンより所有の手間を省きたい人

車のサブスクは、「車を所有すること」自体にこだわりがなく、利用することの「手軽さ」や「利便性」を最優先したい人に向いています。

サブスクリプションは、あくまで「利用権」を契約するサービスであり、車の所有権はサブスク会社（リース会社）にあります。これにより、利用者は「所有者」として負うべき様々な手間から解放されます。

具体的には、以下のような手間が不要になります。

• 税金の支払い手続き: 毎年送られてくる自動車税の納付書に対応する必要がありません。
• 車検の手配: 車検時期を管理し、業者を探して見積もりを取る…といった手間が不要です。
• 売却（下取り）の手続き: 乗り換え時に、中古車買取店を複数回って査定したり、価格交渉をしたりする必要がありません。契約満了時に車を返却するだけで完了します。

特に、車を乗り換える際の「リセールバリュー（売却時の価値）の変動リスク」を負わなくてよい点は大きなメリットです。購入した車が数年後に思ったより値下がりして損をする、といった心配がありません。

ライフスタイル別・車サブスクが向いてる人

数年ごとに最新モデルの新車に乗り換えたい

定期的に車を乗り換えて、常に最新のモデルを楽しみたい人にとって、サブスクは非常に合理的な選択肢です。

サブスクは3年、5年、7年といった契約期間があらかじめ決まっています。契約が満了すれば、その時点で乗っていた車を返却し、すぐに新しい車を選んで新契約を結ぶことができます。

もし車を購入して数年で乗り換えようとすると、ローンの残債処理や売却手続きが発生し、非常に手間がかかります。サブスクなら、そうした煩わしさなく、ライフスタイルの変化やその時の気分に合わせて、スムーズに新しい車に乗り換えられます。

転勤や免許取り立てなど決まった期間だけ試したい

車のサブスクは、利用したい期間が明確に決まっている人にも最適です。

例えば、「子供が小さい間の3年間だけ送迎用にミニバンが必要」「単身赴任先の2年間だけ車が欲しい」といった、ライフイベントに合わせた短期的なニーズに柔軟に対応できます。購入してしまうと、不要になった際の売却が面倒ですが、サブスクなら契約満了時に返却するだけです。

また、免許取り立ての方が「まずは車のある生活を試してみたい」という場合にも、サブスクは有効です。購入するにはハードルが高いと感じる方でも、サブスクなら気軽にカーライフをスタートできます。

中には、NOREL（ノレル）の「ノレルGO」のように、最短1ヶ月から利用できる短期プランを提供しているサービスもあり、より柔軟な利用が可能になっています。出張やワーケーションなど、一時的な需要にも対応できるのが強みです。

週末利用がメインで走行距離が比較的短い

車の利用が主に週末の買い物やレジャーで、年間の走行距離がそれほど多くない人は、サブスクの料金体系と相性が良いです。

多くのサブスクプランには、「月間1,000kmまで」「月間1,500kmまで」といった走行距離制限が設けられています。この制限は、契約満了時の車の価値（残価）を担保するために設定されています。

もし契約した走行距離を超過してしまうと、返却時に1kmあたり数円～十数円（例：5円～15円程度）の追加料金（超過金）が発生します。

国土交通省の「自動車輸送統計調査（令和3年度）」によると、自家用乗用車の平均走行距離は1日あたり約20km程度というデータもあり、単純計算で月間約600km、年間約7,200kmとなります。もちろんこれは平均値であり、利用状況によって大きく異なります。

逆に言えば、走行距離が短い人は追加料金の心配がなく、サブスクの割安な月額料金の恩恵を十分に受けることができるため、向いていると言えます。

「カーリース」「サブスク」の違いと中古車サブスク

「サブスク」と「カーリース」は、どちらも月額料金で車を利用するサービスですが、厳密な定義の違いはありません。どちらも法律上は「リース契約」に分類されます。ただし、近年ではサービス内容によって以下のような使い分けがされる傾向があります。

「サブスク」と「カーリース」の主な違い

一般的に「サブスク」と呼ばれるサービス（特にメーカー系）は、任意保険や充実したメンテナンスまで月額料金に含む「オールインワン」型を指すことが多いです。利用者はガソリン代と駐車場代以外、本当に追加費用がかからない手軽さが特徴です。

一方、「カーリース」は従来からある形態で、任意保険は利用者が別途加入する必要があるプランも多く見られます。その分、月額料金が安く見えることもありますが、任意保険料を含めたトータルコストで比較する必要があります。

新車だけじゃない！中古車サブスクという選択肢

「新車でなくてもいいから、とにかく費用を抑えたい」という人には、中古車サブスクが向いています。ニコノリやKINTOの中古車プランなど、多くのサービスが中古車リースも手掛けています。中古車をベースにすることで、新車サブスクよりもさらに安い月額料金を実現しています。

サブスクは「やめとけ」と言われる理由

多くのメリットがある一方で、「サブスクはやめとけ」という意見があるのも事実です。これはサブスク特有のデメリットや制約が存在するためで、これらに該当する人はサブスクに向いていません。

サブスクの主なデメリット・注意点

• 走行距離制限がある 前述の通り、制限を超えると追加料金（1kmあたり5円～15円程度）が発生します。長距離を運転する人には不向きです。（※走行距離無制限プランを提供しているサービスもあります）
• 中途解約が原則できない 契約期間の途中で解約すると、高額な違約金（残りの期間のリース料相当額、または規定の計算式に基づく精算金）が発生します。転勤の「可能性」がある、といった不確定な状況での契約はリスクが伴います。（※KINTOの「解約金フリープラン」など、対策が用意されている場合もあります）
• 車をカスタマイズ（改造）できない 車はあくまで「借り物」であり、返却時は元の状態に戻す（原状回復）必要があります。エアロパーツの装着や車高の変更、穴を開けるような改造は原則禁止です。ドライブレコーダーやETCの設置も、両面テープで取り外せるものに限られるなど制約がある場合があります。
• 最終的に「自分のもの」にならない メーカー系のサブスク（KINTOなど）は、基本的に返却が前提です。愛着が湧いても手放す必要があります。
• 残価精算のリスク（オープンエンド方式） 契約方式によっては、返却時の車の査定額が、契約時に設定した残価を下回った場合、差額を請求される「残価精算」が発生することがあります。個人向けサブスクは精算不要の「クローズドエンド方式」が主流ですが、契約内容は必ず確認しましょう。

車サブスクが向いてる人の最終総括

最後に、あなたが車のサブスクに向いているかどうかの最終チェックリストです。当てはまる項目が多いほど、サブスクのメリットを活かせると言えるでしょう。ご自身のカーライフと照らし合わせて、最適な選択をしてください。