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KINTOと残クレの違いは?どっちがお得か徹底解説

KINTOと残クレの違いは?どっちがお得か徹底解説

「KINTO」と「残クレ(残価設定型クレジット)」は、どちらも月々の支払いを抑えて新車に乗れるため、よく比較されます。しかし、KINTOと残クレの違いを正確に理解しているでしょうか?

例えば、KINTOと残クレ、根本的な違いは「所有権」にある?と疑問に思う方も多いでしょう。また、月額料金に含まれる費用を徹底比較すると、保険や税金、メンテナンスの扱いに大きな差があります。特に、任意保険の扱いはどう違う?KINTOが初心者にも安心な理由とは?といった点は重要です。

契約終了時の選択肢を比較!「返却」以外の道はある?という将来の柔軟性や、「残クレはやばい」と言われる理由は?知っておくべきデメリットとリスク、あるいはKINTOのデメリットは?中途解約金や走行距離制限に注意、といった点も気になります。

この記事では、結局、総支払額はどっちが安い?という疑問に具体的なシミュレーションでお答えし、残クレと「カーリース」は違う?仕組みを整理しつつ、KINTO(サブスク)と「カーリース」の違いも解説します。

KINTOがおすすめなのはこんな人(手軽さ・安心感を重視する人)、残クレがおすすめなのはこんな人(将来的に買い取りたい人)を明確にし、あなたの車の乗り方に合うのはKINTO?それとも残クレ?という疑問を解消します。

この記事のポイント

  1. KINTOと残クレの仕組みや所有権の根本的な違い
  2. 保険や税金を含めた月額費用の内訳と総支払額の比較
  3. それぞれのメリット・デメリットと契約終了時の選択肢
  4. あなたに最適なプラン(KINTOか残クレか)の選び方

KINTOと残クレの違いを仕組みから解説

  • KINTOと残クレ、根本的な違いは「所有権」にある?
  • 月額料金に含まれる費用を徹底比較
  • 任意保険の扱いはどう違う?
  • 契約終了時の選択肢を比較!
  • KINTO(サブスク)と「カーリース」の違いを解説
  • 残クレと「カーリース」は違う?仕組みを整理

KINTOと残クレ、根本的な違いは「所有権」にある?

KINTOと残クレの最も大きな違いは、その契約形態にあります。この法的な枠組みの違いが、サービスの「所有権」の扱いに直結しています。

結論から言うと、KINTOは「リース契約(サブスクリプション)」であり、残クレは「ローン契約(割賦販売)」です。

KINTOは、トヨタグループが提供する車のサブスクリプションサービスです。サブスクリプションとは、製品やサービスを「所有」するのではなく、一定期間「利用する権利」に対して料金を支払うモデルです。KINTOの場合、利用者は月々定額の料金を支払うことで車を利用しますが、車の所有者名義はリース会社(KINTO)のままです。契約が終了すれば車は返却するのが基本となり、これは賃貸マンションや音楽のストリーミングサービスに近い感覚です。

一方、残クレは車を「購入」するための一つのローン(金融商品)です。契約時に将来の下取り価格(残価)を設定し、車両本体価格からその残価を差し引いた金額を分割で支払います。ただし、ローンを完済するまでの間、車の所有権はディーラーや信販会社に留保される(いわゆる「所有権留保」の状態)のが一般的です。そして、契約終了時に残価を支払うことで所有権留保が解除され、車を完全に自分のものにできます。

契約形態の決定的な違い

  • KINTO:リース契約(サブスク)。車は「借りる」もの。所有者は契約期間中ずっとKINTO。
  • 残クレ:ローン契約(購入)。車は「買う」もの。契約中は所有権留保、完済(残価支払い)で所有権が利用者に移転する。

このように、KINTOは「所有」を前提としない手軽な利用を、残クレは「所有」への道を残しつつ月々の負担を軽減することを目的としており、根本的な仕組みが異なります。この違いが、後述する費用やリスクの差にもつながっていきます。

月額料金に含まれる費用を徹底比較

月額料金に含まれる費用を徹底比較

KINTOと残クレは、月額料金に含まれる費用の範囲が全く異なります。この違いを理解しないまま月額の安さだけで比較すると、将来の総支出で大きな差が出ることになります。

KINTOの月額料金は、「オールインワン(コミコミ)」である点が最大の特徴です。「車を維持するために必要な諸費用が、ほぼ全て月額料金に含まれている」と考えてよいでしょう。

具体的には、車両代金、登録諸費用(登録免許税、車庫証明費用、納車費用など)はもちろんのこと、利用期間中の以下の費用がすべて月額料金に含まれています。

  • 自動車税(種別割)
  • 自動車重量税
  • 自賠責保険料
  • 任意保険料
  • 車検費用(契約期間内に発生する場合)
  • 定期メンテナンス費用(オイル交換、法定点検、消耗品交換など)

一方、残クレの月額料金に含まれるのは、基本的に「車両本体価格の一部(残価を除く)+金利」のみです。購入時にかかる登録諸費用などは、頭金として支払うか、ローン元本に含めて月額を計算するのが一般的です。

残クレで別途必要となる主な費用

以下の費用は月々のローン支払いとはに、発生の都度、利用者が自己負担で支払う必要があります。

  • 任意保険料(毎年)
  • 自動車税(毎年5月頃に納付書が届く)
  • 車検費用(新車購入から3年後、以降2年ごと)
  • 定期メンテナンス費用(オイル交換、タイヤ交換など)

※ディーラーによっては、これらのメンテナンス費用をまとめた「メンテナンスパック」を別途契約(追加費用)として提供している場合もありますが、KINTOのように標準で含まれているわけではありません。

この違いを分かりやすく表にまとめます。

KINTOと残クレの月額料金 比較表
費用項目 KINTO 残価設定型クレジット(残クレ)
車両代金 含まれる 含まれる(本体価格から残価を引いた分+金利)
登録諸費用 含まれる 頭金またはローン元本に含む
自動車税 含まれる 別途必要
車検・メンテナンス 含まれる 別途必要(※パック商品もあるが別料金)
任意保険料 含まれる 別途必要
自賠責保険料 含まれる 初回は諸費用、車検時に別途必要

つまり、KINTOは毎月の支払い以外に車に関する大きな出費が(ガソリン代、駐車場代、高速代などを除き)ほぼ発生しないため、家計の管理が非常にシンプルになります。対して残クレは、月々の支払いは安く見えても、税金や車検の時期にまとまった出費が別途発生することを覚悟しておく必要があります。

任意保険の扱いはどう違う?

任意保険の扱いはどう違う?

月額費用の比較の中でも、特に「任意保険」の扱いは、両者を分ける非常に重要なポイントです。車の維持費において、任意保険料は年齢や条件によって大きく変動する最大のコスト要因の一つだからです。

KINTOは、月額料金に任意保険料が標準で含まれています。 この保険は、契約者(KINTO)名義で加入されており、利用者の年齢や過去の事故歴(保険等級)に関わらず、補償内容は一律です。KINTO公式サイトによると、対人・対物賠償は無制限、人身傷害補償(最大5,000万円)、弁護士費用特約など、非常に手厚い内容となっています。(出典:KINTO公式サイト「KINTOの自動車保険」

さらに、運転者の年齢制限もないため、契約者が許可すれば家族や友人(※)が運転した場合も補償の対象となります。(※一部、事前の運転者登録が必要な場合があります)

万が一事故を起こして保険を使用しても、契約期間中の月額利用料は変わりません(※自己負担額として最大50,000円が必要です)。

KINTOの任意保険が有利な人

  • 運転初心者・若年層(20代前半など):保険料が最も高額になる層でも、KINTOなら一律料金で手厚い補償が受けられます。
  • 保険等級が低い人:過去に事故を起こし等級が下がってしまった人でも、割高な保険料を払う必要がありません。
  • 家族や友人が運転する機会が多い人:年齢条件を問わず補償されるため安心です。

一方、残クレの場合は、自分で別途、任意保険に加入しなければなりません。 したがって、保険料は利用者の「年齢」「保険等級」「車種」「使用目的」などによって大きく変動します。保険会社やプランも全て自分で選ぶ必要があります。

残クレの任意保険で注意が必要な人

年齢が若く、保険等級が低い(例:新規の6S等級)場合、車種によっては年間10万円、あるいは20万円を超える高額な保険料になることも珍しくありません。この保険料が、月々のローン支払いに加えて毎年発生します。

もし事故で保険を使えば、翌年以降の保険等級が下がり(3等級ダウンなど)、さらに保険料が上がってしまいます。

ベテランドライバー(20等級)の注意点

「自分は20等級(60%以上の割引)で保険料が安いから残クレの方が得だ」と考える方もいるでしょう。確かにその可能性はあります。しかし、KINTOを利用する場合、現在の高い等級を将来のために保存しておく「中断証明書」の発行手続きを、現在加入中の保険会社に依頼することを忘れないでください。これは保険会社共通の制度で、手続きを忘れると、KINTOの契約終了後に再度自分で保険に入るとき、等級がリセットされて(6S等級から)大きな損失につながる可能性があります。

このように、任意保険の扱いは、特に若い世代や運転に不慣れな方、あるいは家族で車をシェアしたい方にとって、KINTOを選ぶ非常に大きな理由となり得ます。

契約終了時の選択肢を比較!

契約期間が満了したとき、どのような選択肢があるのかも大きな違いです。残クレは「買い取り」が可能な点が特徴です。

KINTOの契約終了時の選択肢は、シンプルです。

  1. 車両を返却する:そのまま契約を終了します。
  2. 新しい車に乗り換える:返却と同時に、再度KINTOで別の新車を契約します。
  3. 再契約する:現在の車を引き続き利用(リース)します(※初期費用フリープランの3年・5年契約の場合、所定の条件があります)。

基本的には「返却」か「乗り換え」となり、利用した車を買い取って自分のものにすることはできません。あくまで「借り物」を返すという形です。

一方、残クレの契約終了時の選択肢は、以下の3つ(または4つ)が一般的です。

  1. 車両を返却する:ディーラーに車を返却します。この際、設定された残価と実際の査定額を精算します。査定額が残価を下回った場合(後述する傷や走行距離超過など)、差額を支払う必要があります。
  2. 新しい車に乗り換える:返却する車を下取りに出し、それを頭金にして次の車の残クレやローンを組みます。この時、査定額が残価を上回れば、差額分を次の車の頭金に充当できてお得になるケースもあります。
  3. 残価を支払って買い取る:設定された残価を一括で支払い、車を自分の所有物にします。
  4. 残価を再ローンで支払う:一括での支払いが難しい場合、残価分を対象に再度ローンを組んで分割で支払い続け、最終的に自分の所有物にします。(※金利が発生します)

「買い取り」の可否が最大の分岐点

最終的にその車を自分のものにしたい」という希望が少しでもあるならば、選択肢は残クレ(または通常のローン)しかありません。KINTOではその選択が不可能です。

逆に、「所有にはこだわらない」「常に最新の安全装備が搭載された新車に乗りたい」という方にとっては、手続きがシンプルなKINTOの方が向いています。

「返却」時の注意点として、どちらのプランも走行距離や車両の状態に関する規定があります。残クレの場合、この条件を満たせないと「残価保証」が適用されず、追加費用を請求されるリスクがあります。(このリスクについては後ほど詳しく解説します)

KINTO(サブスク)と「カーリース」の違いを解説

「KINTOはカーリースと何が違うの?」という疑問もよく聞かれます。結論から言うと、KINTOは広義の「カーリース」の一種ですが、一般的なカーリースとは異なる特徴を持っています。

カーリースとは、リース会社が購入した車を、契約者(利用者)が月々定額で長期間(例:3年、5年)借りる仕組みです。月額料金には車両代や税金、自賠責保険が含まれるのが一般的です。

KINTOもこの「カーリース」の仕組みをベースにしています。では、一般的なカーリースとの違いは何か?

最大の違いは、やはり「任意保険料」です。

多くの一般的なカーリースでは、任意保険は月額料金に含まれておらず、利用者が別途自分で加入する必要があります。(残クレと同じです)

一方、KINTOは前述の通り、充実した内容の任意保険が月額料金にコミコミになっています。車の維持費の中で変動要素が大きく、特に若年層には負担が大きい任意保険まで定額化されている点が、KINTOの大きな強みです。

また、KINTOはトヨタグループの公式サービスであるため、メンテナンスや車検を全てトヨタの正規ディーラーで受けられるという安心感も、他のカーリース会社と比較する上での大きな違いとなります。

KINTOと一般のカーリースの比較

  • KINTO(サブスク):カーリースの一種。任意保険までコミコミが標準。トヨタグループの安心感(正規ディーラーメンテ)。
  • 一般的なカーリース任意保険は別途加入が主流(保険付きプランを選べる会社もあるが内容は様々)。多種多様なリース会社やプランが存在する。

どちらも契約形態は「リース」であり、原則として中途解約が難しい点や、契約終了時に車を返却する(買い取りオプションがあるプランも存在)点は共通しています。

残クレと「カーリース」は違う?仕組みを整理

残クレと「カーリース」は違う?仕組みを整理

では、「残クレ」と「カーリース」はどう違うのでしょうか。この二つは、月々の支払いを抑える仕組みが似ているため混同されがちですが、法的な仕組みは全く異なります。

すでに解説した通り、残クレは「ローン(金融商品)」です。車を「購入」するために、信販会社などからお金を借りる契約です。あくまで「購入」なので、税金や保険、メンテナンスは利用者(所有者または使用者)の責任で行います。

一方、カーリースは「リース(賃貸借契約)」です。車を「借りる」契約です。所有者はリース会社であり、リース会社が税金や保険(自賠責)の支払いを行います(利用者はその費用を月額料金の一部として支払います)。

残クレとカーリースの仕組み比較
項目 残価設定型クレジット(残クレ) カーリース
契約形態 ローン契約(購入) リース契約(賃貸)
所有権(契約中) ローン会社・ディーラー(所有権留保) リース会社
月額料金の内訳 車両代の一部+金利 車両代+税金+自賠責保険+諸費用など
任意保険 別途加入 別途加入(※KINTOなどは例外)
契約終了時 買取・返却・乗換 返却(※買取可能なプランもあり)

残クレは「最終的に買い取れる」道が基本設定として用意されている点が、リース(原則返却)との大きな違いと言えます。

法人・個人事業主の会計処理の違い

利用者が法人や個人事業主の場合、会計処理(経費計上)にも違いが出ます。カーリース(KINTO含む)は、月額料金を「リース料」として全額経費計上できるのが一般的です(※)。一方、残クレは「ローン購入」にあたるため、車両を資産として計上し、減価償却で経費化していく必要があります。経理の手間はリースの方がシンプルと言えます。

※リース契約の内容(ファイナンス・リースかオペレーティング・リースかなど)により会計処理が異なる場合があります。


KINTOと残クレの違いをリスク・費用で比較

  • KINTOのデメリットは?走行距離制限に注意
  • 「残クレはやばい」と言われる理由は?
  • 結局、総支払額はどっちが安い?
  • KINTOがおすすめなのはこんな人
  • 残クレがおすすめなのはこんな人
  • 総括:KINTOと残クレの違いからあなたに合うのはどっち?

KINTOのデメリットは?走行距離制限に注意

KINTOのデメリットは?走行距離制限に注意

全てコミコミで手軽なKINTOですが、もちろんデメリットや注意点も存在します。「こんなはずじゃなかった」と契約後に後悔しないよう、制約もしっかり理解しておきましょう。

KINTOの主なデメリット・注意点

1. 走行距離制限がある
月間1,500km(年間18,000km)が基準となります。契約期間トータルでの計算(例:3年なら54,000km)なので月ごとの変動は問題ありませんが、超過した場合は返却時に追加精算金が発生します。精算金は車種によって異なり、トヨタ車の場合は1kmあたり11円、レクサス車の場合は1kmあたり22円(税込)です。毎日の通勤やレジャーで長距離を走る人は、契約満了時の総走行距離に注意が必要です。
2. 原則としてカスタマイズ不可
車は「借り物」であるため、穴を開けたり、ECUを書き換えたり、社外パーツを取り付けるなどの改造・カスタマイズは原則禁止されています。返却時に元に戻せない(原状回復できない)変更はできません。ドライブレコーダーやETCなど、簡易的に装着できるものは問題ない場合が多いですが、事前に確認が必要です。
3. 保険等級(割引)を引き継げない・活かせない
任意保険がパッケージ化されているため、長年無事故で培ってきた高い保険等級(20等級など)の割引メリットを活かせません。誰でも一律料金というメリットの裏返しです。(※前述の通り「中断証明書」で等級を10年間保存することは可能です)

また、KINTOの契約期間中に無事故であっても、それは自身の保険等級アップには寄与しません。

4. 中途解約には解約金がかかる
リース契約のため、原則として契約期間中の解約はできません。ただし、やむを得ない事情(海外転勤、免許返納など)で解約する場合、所定の中途解約金を支払うことで解約が可能です。解約金はプランや経過期間によって変動します。(参照:KINTO公式サイト「中途解約」
なお、契約時に所定の申込金(月額5ヶ月分相当など)を支払うことで、いつでも解約金0円で中途解約できる「解約金フリープラン」も用意されています。ただし、このプランは通常の「初期費用フリープラン」よりも月額料金が割高になる傾向があります。

カスタマイズの例外:「KINTO FACTORY」

近年、トヨタは「KINTO FACTORY」というサービスを開始しています。これは、KINTO利用者やトヨタ車オーナー向けに、納車後であってもメーカー純正のオプション品(安全装備の後付け、インテリアパーツの追加など)を正規ディーラーで施工できるサービスです。「借り物」でありながら、公式な形でアップグレードできる道が用意されているのは、KINTOならではのユニークな利点です。

「残クレはやばい」と言われる理由は?

「残クレはやばい」と言われる理由は?

インターネットなどで「残クレはやばい」「残クレは損」といった声を聞くことがありますが、それには明確な理由があります。残クレの仕組みに潜むリスクを理解しておくことが重要です。

「やばい」と言われる主な理由は、以下の4点に集約されます。

「残クレはやばい」と言われる4つの理由

1. 据え置いた「残価」にも金利がかかる
月々の支払いを安くするために据え置いている「残価」。例えば300万円の車で残価100万円の場合、月々は200万円分を返済していきます。しかし、多くの残クレでは、この利用者がまだ支払っていない100万円の残価部分に対しても、契約期間中ずっと金利(利息)が発生しています。そのため、利息の総支払額が、車両価格全額(300万円)を借りる通常のローンよりも高くなるケースがあります。
2. 「残価保証」は無条件ではない
契約時に「○年後の残価は100万円を保証します」と言われますが、これは無条件ではありません。保証が適用されるには、ディーラーが定める厳しい条件を満たす必要があります。主に「走行距離の上限(例:5年で50,000kmなど)」「内外装の傷やへこみが規定の範囲内であること」「事故による修復歴がないこと」などです。
3. 返却時に「追加精算金」が発生するリスク
これが最大のリスクです。もし契約終了時に、走行距離を超過していたり、基準以上の傷(ペットによる内装の傷やタバコの臭い・焦げ跡なども含む)があったりした場合、「残価保証」は適用されません。車の価値が下がったと判断され、当初保証されていた残価と、実際の査定額との差額を「追加精算金(追い金)」として請求されます。月々安く乗ってきたつもりが、最後に数十万円の支払いを求められる可能性があるのです。
4. 途中解約が非常に困難
ライフスタイルの変化(転勤、家族構成の変化など)で車が不要になっても、残クレの途中解約は現実的ではありません。解約するには、残りのローン元金と、据え置かれている高額な残価を「一括返済」する必要があります。これができない場合は、車を中古車市場で売却し、その売却額でローン残債を完済するしかありませんが、売却額が残債を下回れば、もちろん差額を支払う必要があります。

月々の支払額の安さだけを見て契約すると、金利の仕組みや返却時のリスクで「こんなはずではなかった」となりがちです。これが「やばい」と言われる主な理由ですね。KINTOのような「クローズドエンド」契約(残価精算なし)とは対照的です。

結局、総支払額はどっちが安い?

結局、総支払額はどっちが安い?

「結局、トータルでどちらが安いのか?」これが一番知りたい点でしょう。 これは、「誰が乗るか(特に任意保険料)」、「どの車種を選ぶか」、「残クレの金利・残価設定がどうなるか」など、多くの変動要因によって変わります。

ただし、インプットされた記事のシミュレーションによれば、多くの場合KINTOの方が「維持費を含めた総支出」を抑えやすいという結果が示されています。

残クレは、月々のローン支払額は安く見えます。しかし、そこには「任意保険料」「自動車税」「車検費用」「メンテナンス費用」が含まれていません。これらを全て合計した「実質の月額負担」で比較する必要があります。

シミュレーション:トヨタ ヤリスクロス HYBRID Z (3年契約)

人気のヤリスクロスを例に、年齢(保険等級)が異なる2つのケースで3年間の総支払額を比較したシミュレーションを見てみましょう。(※あくまで一例です)

ヤリスクロス 3年間の総支払額シミュレーション
費用項目 KINTO (月額 約49,720円) 残クレ (25歳・6S等級) (月額ローン 約48,000円) 残クレ (45歳・20等級) (月額ローン 約48,000円)
月額ローン/利用料 (36ヶ月) 約1,789,920円 約1,728,000円 約1,728,000円
任意保険料 (36ヶ月) 込み 約357,480円 (月約9,930円) 約196,560円 (月約5,460円)
税金・車検・メンテ (36ヶ月) 込み 約238,680円 (月約6,640円) 約238,680円 (月約6,640円)
3年間の総支払額 約1,789,920円 約2,324,160円 約2,163,240円
KINTOとの差額 - KINTOの方が 約53万円 安い KINTOの方が 約37万円 安い

※インプットされた記事のシミュレーションデータを基に再構成。実際の金額は条件により異なります。

シミュレーションからわかること

この結果が示す通り、残クレは月々のローン支払額がKINTOとほぼ同じでも、別途かかる費用(特に保険料)が大きいため、総支払額ではKINTOを大幅に上回っています。

特に任意保険料が高額になる25歳・6S等級のケースでは、KINTOの方が3年間で約53万円も安くなるという衝撃的な結果です。保険料が安い45歳・20等級のベテランドライバーでさえ、税金や車検費用を含めると、KINTOの方が約37万円安くなっています。

このシミュレーションの任意保険料はあくまで一例ですが、例えばSBI損保の調べなどを見ても、若年層の保険料負担が重いことは明らかです。

「どちらが安いか」という問いの答えは、「ご自身の任意保険料の見積もり次第だが、多くの場合、KINTOの方が総支出を抑えやすい」と言えるでしょう。

KINTOがおすすめなのはこんな人

KINTOがおすすめなのはこんな人

これまでの比較を踏まえると、KINTOは「手軽さ」「安心感」「支出の平準化」を重視する人に特におすすめです。

  • 運転初心者や若い世代(20代など) →最大の変動費である任意保険料が、年齢や等級に関わらず一律料金であるメリットが最も大きい層です。万が一の事故でも月額料金が変わらない(※免責5万円)安心感も大きいです。
  • 支出をシンプルに管理したい人 →税金、保険、車検といった変動費用が全て月額料金に含まれるため、毎月の車に関する支出が(ガソリン代などを除き)完全に固定されます。毎年5月の自動車税の納付や、3年後の車検費用の積み立てなどを一切気にする必要がないため、家計管理が劇的に楽になります。
  • 数年ごとに新しい車に乗り換えたい人 →契約満了時に車を返却し、すぐに新しいKINTOの契約を結ぶだけで、常に最新の安全装備が搭載された新車に乗り続けられます。古い車の下取り交渉や売却手続きといった手間が一切かかりません。
  • 車の面倒な手続きは避けたい人 →自動車税の納付、保険の更新、車検の予約、定期メンテナンスの支払い管理といった煩雑な手続きはすべてKINTOが代行・管理してくれます。「車は楽に乗りたい、面倒なことはプロに任せたい」と考える人に最適です。
  • 転勤やライフスタイルの変化が予想される人 →「解約金フリープラン」を選んでおけば、中途解約のリスクを最小限に抑えながら車を利用できます。

残クレがおすすめなのはこんな人

残クレがおすすめなのはこんな人

一方、残クレがより適しているのは、以下のような特定の条件や希望を持つ人です。

  • 将来的に車を所有したい(買い取りたい)人 →これが残クレを選ぶ最大の理由です。「契約終了時に残価を支払えば自分のものになる」という選択肢はKINTOにはありません。愛着のある車に長く乗り続けたい、最終的には自分の資産にしたいと考えている人には、残クレが唯一の道となります。
  • 保険等級が非常に高いベテランドライバー →長年の無事故運転で保険等級が最高レベル(20等級)に達している場合、自分で加入する任意保険料は非常に安くなります。その割引メリットを活かし、税金やメンテナンス費用を自分でしっかり管理すれば、総支払額でKINTOに対抗できる可能性があります。(※ただし前述のシミュレーションでは20等級でもKINTO有利でした)
  • 走行距離が極端に少ない人 →週末の買い物程度しか乗らず、年間の走行距離が著しく短い(例:5,000km以下など)場合、KINTOの月間1,500km枠は過剰かもしれません。残クレの走行距離制限(例:月1,000kmなど)を確実にクリアでき、返却時の追加精算リスクを最小限に抑えられる人です。
  • 特定のオプションやグレード、カスタマイズに強いこだわりがある人 →KINTOで提供されるパッケージプランより、ディーラーで残クレを使って購入する方が、オプションなどの自由度が高い場合があります。また、ローン完済後に自分の所有物にしてしまえば、その後は自由にカスタマイズを楽しむことができます。

総括:KINTOと残クレの違いからあなたに合うのはどっち?

KINTOと残クレの違いを様々な角度から比較してきました。どちらか一方が絶対的に優れているわけではなく、あなたのライフスタイルや価値観によって最適な選択は異なります。最後に、判断するためのポイントをまとめます。

  • KINTOは車を「借りる」リース契約(サブスク)
  • 残クレは車を「買う」ローン契約
  • 根本的な違いは「所有権」の扱いにあり、残クレのみ買い取りが可能
  • KINTOの月額料金は税金・車検・任意保険まで全てコミコミ
  • 残クレの月額料金は車両代+金利が主で、維持費は別途必要
  • 任意保険の扱いは重要で、KINTOは年齢・等級不問の一律料金
  • 残クレは自分で加入するため、若年層や初心者は保険料が高額になる
  • 契約終了時、KINTOは「返却・乗り換え」が基本
  • 契約終了時、残クレは「返却・乗り換え・買い取り」が選べる
  • KINTOのデメリットは走行距離制限やカスタマイズ不可な点
  • 「残クレはやばい」と言われる理由は、残価への金利や返却時の追加精算リスク
  • 総支払額のシミュレーションでは、多くの場合KINTOが有利な結果
  • KINTOは「手軽さ・安心・支出の固定化」を求める人におすすめ
  • 残クレは「将来的な所有」を希望する人や、保険等級が非常に高い人におすすめ
  • 自分の任意保険料を見積もった上で、維持費の総額で比較することが重要
  • 利便性、リスク、所有欲のうち、自分が何を最も大切にするかで選択する

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