CX5ディーゼルの燃費と排気量の特徴と選ぶべき理由とは_

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CX5ディーゼルの燃費と排気量の特徴と選ぶべき理由とは

マツダCX-5のディーゼル車に興味をお持ちで、燃費と排気量について詳しく知りたい方へ向けた記事です。本記事では、2.2Lの排気量を持つCX-5ディーゼルモデルの基本情報から、実際の燃費やその良し悪し、さらにはガソリンとディーゼル どっちが得なのかといった購入時に迷いやすいポイントまで丁寧に解説しています。

ディーゼル車とガソリン車の燃費比較や、燃費が悪い原因になりやすい使い方の傾向についても具体例を交えて紹介しています。加えて、燃費向上につながる運転の工夫やメンテナンスのポイント、軽油は年間いくらかかるのかといった維持費についての試算も掲載しています。

走行距離の比較で明らかになる長距離ユーザーにおけるメリットや、実際に体感できるディーゼルのメリットと、見逃せないデメリットもあわせて整理しています。また、ディーゼル車は壊れやすいのか?という不安についても、構造的な背景や対処法を含めてわかりやすく解説します。

燃費とパワーのバランス、快適性や経済性など、CX-5ディーゼル車の魅力を多角的に掘り下げていきますので、これから購入を検討する方の判断材料として、ぜひお役立てください。

この記事のポイント

  • CX5ディーゼル車の排気量と燃費性能の特徴
  • ガソリン車との燃費や維持費の違い
  • 実燃費に影響する要因や走行環境の違い
  • メリット・デメリットを踏まえた選び方のポイント

CX5ディーゼルの燃費と排気量の基本情報

  • ディーゼルの排気量と特徴
  • ディーゼルの実燃費の目安とは
  • ディーゼルのメリットを詳しく解説
  • ディーゼルのデメリットにも注意
  • ディーゼル車は壊れやすいって本当?

ディーゼルの排気量と特徴

ディーゼルの排気量と特徴

The SUV Edition

CX-5のディーゼルモデルには、主に2.2L(2,188cc)の直列4気筒ターボディーゼルエンジンが搭載されています。これはマツダが独自に開発した「SKYACTIV-D」と呼ばれるエンジンで、排気量2.2Lでありながらも優れた燃焼効率と高トルク性能を兼ね備えているのが特徴です。

このエンジンの最大の特長は、低回転域から力強い加速を得られる点です。ガソリン車に比べてトルクが太く、発進時や上り坂などでの力強さが際立ちます。特に高速道路での合流や追い越し時に安定感のある加速力を体感できるため、長距離ドライブを快適にこなすことができます。エンジン回転数を上げなくてもトルクが出る構造になっているため、静粛性にも優れています。

また、このエンジンは環境性能にも配慮されています。従来のディーゼルエンジンでは難しかったNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)を抑制する技術が盛り込まれており、欧州の厳しい排出ガス基準をクリアしています。排気量が大きいという印象から「環境に悪いのでは?」と懸念される方もいますが、技術の進化によりクリーンディーゼルとしての評価も高まっています。

さらに、CX-5のディーゼルモデルは燃費性能とのバランスも取れており、パワーと効率を両立している点も大きな魅力です。車両重量のあるSUVでありながらも、2.2Lの排気量を活かして余裕のある走りができるため、日常の運転からレジャーまで幅広く対応可能です。

このように、CX-5ディーゼルの排気量である2.2Lは、単なる数値以上に快適性・経済性・環境性能を高いレベルで実現しています。SUVとしての性能をしっかりと発揮できるだけの排気量があり、かつ先進技術によって燃費や排出ガスにも配慮されたバランスの良いエンジンと言えるでしょう。

ディーゼルの実燃費の目安とは

ディーゼルの実燃費の目安とは

The SUV Edition

CX-5ディーゼルモデルの実燃費は、カタログ値と比べてどうなのかという点を気にされる方は多いと思います。カタログ上の燃費性能はWLTCモードで約17.4~19.0km/L程度となっていますが、実際の運転環境によってはこの数値を下回るケースもあります。

多くのオーナーによる実測データを参考にすると、街乗り中心での実燃費はおおよそ12〜14km/L、高速道路を多く利用する場合には16〜18km/L程度となっていることが多いです。これは、アクセルの踏み方や走行距離、渋滞の頻度、坂道の多さなど、使用環境によって左右されるためです。

CX-5ディーゼルは、低回転でもトルクが出るため、エンジンを無駄に回さずに済むのが特徴です。このため、一定の速度で巡航できる高速道路では、非常に効率よく燃料を消費できる傾向があります。一方で、信号の多い市街地や短距離のストップ&ゴーが多い走行では、アイドリング時間が長くなることで燃費がやや低下することがあります。

また、外気温やタイヤの空気圧、車両の積載量なども燃費に影響を与える要素です。例えば、冬場はエンジンが温まりにくく燃費が落ちやすい傾向がありますし、スタッドレスタイヤを装着している場合も燃費が若干悪化することがあります。

ただし、ディーゼル車であるため燃料は軽油となり、ガソリンに比べて1リットルあたりの価格が安いという点も見逃せません。燃費だけでなく燃料単価も考慮すると、年間の燃料コストはガソリン車よりも安くなるケースが多く、経済性という点で高い評価を受けています。

このように、CX-5ディーゼルの実燃費は走行条件によって異なるものの、一般的なSUVの中では優れた部類に入ります。燃費だけでなくトルクや乗り心地も含めて、総合的に見ても満足度の高い選択肢であると言えるでしょう。

CX-5 グレード別スペック表(燃費・エンジン・駆動方式)

Exclusive Mode/L Package
エンジン 駆動方式 燃費
25S(2.5Lガソリン) 2WD(FF) 13.8km/L
25S(2.5Lガソリン) 4WD 13.0km/L
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4km/L
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6km/L
XD(2.2Lディーゼル)6MT 2WD(FF) 19.5km/L
XD(2.2Lディーゼル)6MT 4WD 18.7km/L
Proactive/Smart Edition
エンジン 駆動方式 燃費
20S(2.0Lガソリン) 2WD(FF) 14.6km/L
20S(2.0Lガソリン) 4WD 14.0km/L
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4km/L
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6km/L
XD(2.2Lディーゼル)6MT 2WD(FF) 19.5km/L
XD(2.2Lディーゼル)6MT 4WD 18.7km/L
Sports Appearance
エンジン 駆動方式 燃費
25S(2.5Lガソリン) 2WD(FF) 13.8km/L
25S(2.5Lガソリン) 4WD 13.0km/L
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4km/L
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6km/L
Field Journey
エンジン 駆動方式 燃費
20S(2.0Lガソリン) 4WD 14.0km/L
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6km/L
Black Tone Edition
エンジン 駆動方式 燃費
20S(2.0Lガソリン) 2WD(FF) 14.6km/L
20S(2.0Lガソリン) 4WD 14.0km/L
XD(2.2Lディーゼル) 2WD(FF) 17.4km/L
XD(2.2Lディーゼル) 4WD 16.6km/L

ディーゼルのメリットを詳しく解説

ディーゼルのメリットを詳しく解説

The SUV Edition

CX-5のディーゼルモデルには、数多くの魅力的なメリットがあります。その中でも特に注目すべきは、低燃費でありながらも高いトルク性能を兼ね備えている点です。燃費性能に関して言えば、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて燃焼効率が高く、長距離運転では大きな差が出ます。特に、高速道路を利用することが多い方には大きな利点と言えるでしょう。

CX-5に搭載されている2.2Lのディーゼルエンジンは、発進時や登り坂でも力強い加速が可能です。これにより、車両重量のあるSUVでもストレスなく運転でき、特に荷物を積んだ状態でも余裕のある走りができます。また、アクセルを深く踏み込まなくても加速できるため、結果的に燃料消費が抑えられます。ガソリン車では得られにくい感覚として、「踏まなくても進む」という軽快さを感じることができるでしょう。

もう一つのメリットは燃料費の安さです。ディーゼル車は軽油を使用するため、ガソリンに比べて1リットルあたりの単価が安く、結果として年間の燃料コストを抑えることができます。これは、年間を通して走行距離が長い人ほどメリットが大きくなります。

さらに、CX-5のディーゼルモデルは静粛性にも配慮されています。一般的にディーゼル車はエンジン音が大きいというイメージがありますが、CX-5ではエンジン音の遮音対策やボディの剛性強化により、室内への音の侵入を最小限に抑えています。これにより、家族でのドライブや長時間の移動でも快適な車内空間が保たれます。

このように、CX-5ディーゼルモデルは走行性能・燃費・静粛性のバランスが取れており、日常利用からレジャー用途まで幅広く対応できる万能なSUVと言えるでしょう。

ディーゼルのデメリットにも注意

ディーゼルのデメリットにも注意

The SUV Edition

どんな車にも長所があれば短所もあります。CX-5のディーゼルモデルも例外ではなく、購入前にはデメリットについても理解しておく必要があります。その一つが、ガソリン車に比べて車両価格がやや高めに設定されていることです。初期費用の面では、ディーゼルモデルはエンジンの構造が複雑でコストがかかるため、ガソリン車よりも数十万円高くなるケースがあります。

また、メンテナンスにかかる費用や手間もポイントになります。ディーゼルエンジンは構造上、燃焼時にススが発生しやすく、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)と呼ばれる装置でこれを除去しますが、短距離走行が多いとこのDPFが詰まりやすくなる傾向があります。これが原因で警告灯が点灯し、清掃や部品交換が必要になることもあるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。

さらに、燃費が良いとはいえ、すべての走行環境で常にガソリン車より優れているとは限りません。特に渋滞の多い市街地や信号の多い地域では、エンジンの温まりが遅くなり、燃費が伸びにくい傾向があります。この点では、アイドリングストップ機能やハイブリッド技術を搭載したガソリン車の方が優位になるケースもあるでしょう。

また、軽油はガソリンよりも硫黄分が多く、排ガス処理装置の性能が悪いと環境への影響も懸念されます。CX-5ではその点を最新技術でカバーしていますが、経年劣化によって影響が出る可能性もゼロではありません。

このように、CX-5ディーゼルのデメリットとしては、初期費用やメンテナンスの負担、走行環境による燃費の変動などが挙げられます。購入を検討する際には、自身の運転スタイルや使用頻度に合っているかをよく見極めることが重要です。特に短距離運転が多い方や年に数回しか乗らない方は、ガソリン車の方がコストパフォーマンスに優れる可能性もあります。

ディーゼル車は壊れやすいって本当?

ディーゼル車は壊れやすいって本当?

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CX-5のディーゼルモデルに対して「壊れやすいのではないか?」という疑問を持つ方は少なくありません。特に、過去のマツダ車に関するネット上の口コミや一部の整備士の声が影響しているようです。しかしながら、実際のところ、CX-5ディーゼルが特別に壊れやすい車であるとは言えません。

そもそも、CX-5のディーゼルエンジンは「SKYACTIV-D」と呼ばれるマツダ独自の技術によって開発されたものです。このエンジンは、従来のディーゼルエンジンよりも燃焼効率が高く、排ガスのクリーン化も実現している点が特徴です。ただし、その分だけエンジン構造が複雑で、メンテナンスが重要になるのも事実です。定期的な点検やオイル交換を怠ったり、短距離走行を繰り返したりすることで不具合が生じやすくなることがあります。

特に注意が必要なのが、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)と呼ばれる排ガス処理装置です。これはディーゼル特有のススを取り除くための装置ですが、エンジンが十分に温まらない状態での運転が続くと、フィルターにススが溜まりやすくなります。これが進行すると、警告灯が点灯し、清掃やリセットが必要になることがあります。こうした現象が「壊れやすい」と誤解される原因の一つです。

また、過去に一部の車両でEGR(排気ガス再循環装置)に関するトラブルが報告されたことも、信頼性への不安を生んでいます。ただ、これらは設計上の問題ではなく、使用環境や整備状況によって生じたケースが多く、マツダ側も対策を講じて改良を進めています。

つまり、CX-5ディーゼルが壊れやすいという評判には一定の根拠があるものの、それは主にメンテナンス不足や使い方に起因するものです。適切な整備を行い、短距離走行を中心とした使い方を避ければ、耐久性の高いエンジンとして長く乗り続けることができます。特に、定期的なオイル交換や長距離ドライブを取り入れることで、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

このように考えると、「CX-5ディーゼルは壊れやすい」という評判はやや過剰な印象があります。むしろ、適切な使い方を知り、日々のメンテナンスを欠かさなければ、安心して長期間乗り続けられる車であると言えるでしょう。

CX5ディーゼルの燃費と排気量の比較と実態

  • ガソリンとディーゼルどっちが得?
  • ガソリンとの燃費の違いを比較
  • 燃費が悪い原因とは何か?
  • ディーゼルの燃費悪化の背景
  • 軽油は年間いくらかかるのか
  • 燃費向上に役立つポイントとは
  • 走行距離の比較でわかる維持費の差
  • ディーゼル車の魅力とおすすめ理由

ガソリンとディーゼル どっちがお得?

ガソリンとディーゼル どっちがお得?

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CX-5を購入する際、多くの方が迷うのが「ガソリン車かディーゼル車か」という選択です。この問いに対する答えは、単純に価格や燃費だけではなく、ライフスタイルや使い方によっても大きく変わります。

まず、初期費用について触れておきましょう。一般的に、CX-5のディーゼルモデルはガソリンモデルよりも車両価格が高めに設定されています。これはエンジン構造や排ガス処理システムの複雑さが影響しており、数十万円ほどの差が生じることがあります。一方で、ディーゼル車は軽油を使うため、燃料単価が安く、長期的に見ると燃料代を抑えやすい傾向にあります。

燃費性能にも違いがあります。ディーゼルエンジンは低回転域でも力強いトルクを発揮するため、高速道路や長距離走行において優れた燃費を実現します。年間1万キロ以上走る方にとっては、ディーゼルの方が経済的に有利になるケースが多いでしょう。反対に、街中での短距離移動が多く、走行距離が少ない方はガソリン車の方がコストパフォーマンスが良くなることもあります。

また、メンテナンス面では注意が必要です。ディーゼル車はDPFやEGRといった特殊な機構が搭載されているため、定期的な整備が欠かせません。もしメンテナンスを怠ると、不具合や燃費の悪化につながる可能性があります。その一方で、ガソリン車は構造が比較的シンプルなため、メンテナンスコストが抑えられる傾向にあります。

このように、どちらが得かは一概に言い切れません。通勤やドライブなどで長距離を頻繁に走る方や燃料代を重視したい方にはディーゼルがおすすめです。一方、日常使いが中心で、初期費用やメンテナンスの手間を抑えたい方にはガソリン車が向いています。あなたのカーライフに合った選択をすることが、最も満足度の高い結果につながります。

ガソリンとの燃費の違いを比較

ガソリンとの燃費の違いを比較

The SUV Edition

CX-5を選ぶ際、「燃費の違い」は多くの人が気にするポイントの一つです。特にガソリン車とディーゼル車のどちらを選ぶかにおいて、燃費性能の差は購入後の維持費に大きな影響を与えます。ここでは、それぞれの燃費性能を具体的に比較しながら見ていきましょう。

まず、カタログ値で見ると、CX-5のディーゼルモデルはおおよそリッター15〜19km程度、ガソリンモデルはリッター12〜14km程度が目安となっています。この数値だけを見ると、ディーゼルの方が明らかに燃費が良いことがわかります。ただし、実際の走行条件や運転スタイルによってはこの差が縮まることもあるため、カタログ燃費だけで判断するのは避けたいところです。

実燃費に目を向けると、ディーゼル車では平均してリッター14〜17km、ガソリン車ではリッター10〜12km程度になることが多いです。この差は、高速道路や郊外での走行が多い場合ほど大きくなります。なぜなら、ディーゼルエンジンは一定速度での巡航に強く、エンジンの負荷が少ない状況で高い燃費効率を発揮するからです。

また、燃料の種類にも注目したいところです。ガソリン車はレギュラーガソリンを使用しますが、ディーゼル車は軽油を使います。軽油はガソリンよりも1リットルあたり10円〜20円ほど安いため、燃費が良い上に燃料単価が安いディーゼルは、燃料費を大きく抑えられる可能性があります。

ただし、前述の通りディーゼル車はDPF再生やエンジンの煤(すす)対策として、ある程度の距離を走る必要があるため、短距離走行ばかりの使い方ではかえって燃費が悪くなることもあります。そうした運用においては、ガソリン車の方が安定した燃費を維持しやすいとも言えるでしょう。

このように、燃費性能の面ではCX-5のディーゼルモデルに軍配が上がりますが、使用環境によってはガソリンモデルが適している場合もあります。車の使用頻度や走行距離を踏まえたうえで、自分にとって最適な選択をすることが重要です。

燃費が悪い原因とは何か?

CX-5の燃費が「思ったより悪い」と感じるユーザーは少なくありません。その原因は、車両の特性や運転環境、整備状況など、さまざまな要因が関係しています。カタログ燃費と実際の燃費に差が出るのは当然のことですが、それにしてもなぜ燃費が悪くなるのか、その背景を明確にしておくことは大切です。

まず考えられるのは、走行条件です。CX-5は中型SUVであり、車体が大きく重量もあります。市街地走行では頻繁なストップ&ゴーが求められるため、エンジンに負荷がかかりやすく、どうしても燃費が落ちやすくなります。信号の多い都市部では、カタログ値の7割〜8割程度しか出ないことも珍しくありません。

次に影響するのが、運転の仕方です。急発進や急加速、不要なアイドリングを繰り返していると、当然ながら燃費は悪化します。特にディーゼル車は低回転トルクに優れる反面、高回転を多用すると効率が落ちやすく、適切なギアチェンジやアクセルワークが重要になります。短距離移動を繰り返すような使い方も、エンジンが十分に温まらないため燃費が伸びにくくなります。

さらに、タイヤの空気圧やエアフィルターの汚れ、エンジンオイルの劣化など、メンテナンス不足も燃費に影響します。こうした部分が見落とされると、エンジンの燃焼効率が下がり、結果として燃費が悪くなってしまいます。実際、点検や部品交換をするだけで燃費が改善されるケースもあります。

これらを踏まえると、CX-5の燃費が悪いと感じる場合には、運転環境や整備状況を見直してみることが有効です。日常の小さな習慣が、燃費に大きな差を生むこともあるのです。

ディーゼルの燃費悪化の背景

マツダのディーゼル車、とりわけスカイアクティブDエンジンを搭載したモデルは、優れた燃費性能を持つことで知られています。しかし、近年では「思ったより燃費が伸びない」「昔ほどの低燃費ではない」といった声も聞かれるようになっています。その背景には、いくつかの構造的・環境的な変化が関係しています。

まず、大きな要因の一つとして挙げられるのが「排ガス規制の強化」です。特に欧州や日本国内での排出ガス規制が年々厳しくなっていることから、マツダを含む多くの自動車メーカーはエンジン制御や後処理装置に手を加える必要が出てきました。これにより、燃費よりも排出ガスのクリーンさが優先される場面が増え、従来よりも燃焼効率が下がるケースがあるのです。

次に、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)やEGR(排気再循環装置)といった排ガス処理装置の影響も見逃せません。これらの装置は排出ガスを浄化するために欠かせない一方、走行条件によってはススが溜まりやすくなり、定期的に「再生」と呼ばれる燃焼処理が必要になります。この再生時には一時的に燃料が多く消費されるため、燃費が悪化する要因になりやすいのです。

さらに、近年のモデルでは静粛性や乗り心地を高めるために遮音材や快適装備が充実しています。これによって車両重量が増えた結果、燃費性能に多少の影響が出ているとも考えられます。車体が重くなれば、それだけエンジンにかかる負荷も増えるため、燃料の消費量が上がってしまうのは避けられません。

このように、マツダのディーゼル車の燃費悪化には、単にエンジン性能の問題だけでなく、規制対応や快適性向上といった外部要因も複雑に絡んでいます。燃費が下がったと感じる場合は、使用状況を見直すとともに、必要に応じてディーラーでの診断や整備を受けることが望ましいでしょう。

軽油は年間いくらかかるのか

軽油は年間いくらかかるのか

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CX-5のディーゼル車に乗る場合、気になるのが軽油代の年間コストです。ガソリン車と比較して燃料単価が安い軽油は、維持費を抑えたい人にとって魅力的な選択肢です。しかし、実際にどれくらいの費用がかかるのかを把握するには、走行距離と燃費を元に具体的に計算する必要があります。

例えば、CX-5ディーゼル(2.2L)の実燃費が平均15km/Lだったとします。年間1万キロ走行する場合、必要な軽油の量はおよそ667リットルになります(10,000km ÷ 15km/L = 約666.6L)。2025年現在の軽油価格が1リットルあたり150円前後と仮定すると、年間燃料費は約10万円です(667L × 150円 = 100,050円)。もちろん、価格は地域や時期によって変動するため、あくまで目安としての金額になります。

ここで注目したいのは、ガソリン車とのコスト差です。仮にガソリン車の実燃費が11km/L、ガソリン価格が165円/Lとした場合、年間燃料費は約15万円近くになるため、ディーゼル車の方が年間で5万円前後お得になる計算です。

ただし、車の使用環境や走行距離が少ない人の場合、ガソリン車との差額が小さくなります。また、ディーゼル車はガソリン車よりも購入価格が高めに設定されていることもあり、燃料代だけではなくトータルコストで判断することが大切です。

このように、軽油の年間費用は走行距離や燃費によって大きく変わりますが、長距離をよく走る人にとっては経済的なメリットが得られやすい燃料と言えるでしょう。

燃費向上に役立つポイントとは

CX-5の燃費を少しでも良くするためには、日々の運転やメンテナンスに対する意識が大きな鍵を握ります。車種が同じでも、乗る人の使い方次第で燃費には大きな差が出るため、できるだけ効率の良い走り方を心がけることが重要です。

まず見直したいのが「急」のつく運転です。急加速や急ブレーキ、急発進は燃料消費を一気に増やす原因になります。アクセルをゆっくり踏み、スムーズな加速を意識するだけで、エンジンへの負荷が減り、燃費が安定します。信号の多い市街地では、前方の信号や交通状況を早めに予測して運転する「エコドライブ」を意識することが効果的です。

次に、タイヤの空気圧も燃費に大きく影響します。空気圧が基準値よりも低いと、タイヤの転がり抵抗が増してしまい、余計な燃料を使うことになります。月に1回は空気圧をチェックし、メーカー推奨値を維持することが望ましいです。

また、エアコンの使い方にも注意が必要です。真夏や真冬にエアコンを強く使い過ぎると、エンジンにかかる負荷が増し、燃費が落ちてしまうことがあります。車内の温度調整は、風量や内外気の切り替えを工夫しながら、必要以上にエアコンに頼らないことがポイントです。

さらに、不要な荷物を積みっぱなしにしていると、その分だけ車重が増え、燃料を余計に消費します。特にSUVは収納スペースが広いため、つい荷物を置きっぱなしにしがちですが、不要なものはこまめに下ろすようにしましょう。

これらの工夫を積み重ねることで、燃費の向上が期待できます。日常のちょっとした意識が、年間を通してみると大きな差となって表れるのです。燃費の良さは車の性能だけでなく、乗り手の心がけ次第で変わるという点をぜひ意識してみてください。

走行距離の比較でわかる維持費の差

走行距離の比較でわかる維持費の差

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車の維持費を考えるうえで、走行距離は非常に重要な要素です。特にCX-5のようにガソリン車とディーゼル車の両方が選べるモデルでは、年間の走行距離によって、どちらを選ぶべきかが大きく変わってきます。

まず注目したいのは、燃料代の違いです。ディーゼル車はガソリン車よりも燃費が良く、軽油の単価も安いため、走行距離が長くなるほど燃料コストに差が出てきます。例えば、年間1万kmを走る場合、CX-5ディーゼルの燃費が15km/L、ガソリン車の燃費が11km/Lだと仮定すると、消費する燃料の量はそれぞれ約667Lと約909Lです。燃料単価が軽油150円/L、ガソリン165円/Lとすると、年間の燃料費はディーゼルが約10万円、ガソリンが約15万円となり、5万円ほどの差が生まれます。

このように、年間1万km以上走行する人であれば、燃料費だけでもディーゼル車のほうが経済的です。さらに、走行距離が2万kmや3万kmと増えるほど、維持費の差は大きく広がります。

ただし、走行距離が短い場合は逆の結果になることもあります。ディーゼル車は購入価格が高めで、オイルやエンジン周りのメンテナンスコストもやや高くなりがちです。年間走行距離が5,000km未満であれば、ディーゼル車の初期費用やメンテナンス費用を燃料代の差で補うのは難しくなるでしょう。

このように考えると、CX-5のディーゼル車は長距離走行が多い人にとって特に適しています。反対に、街乗りや近場がメインの人は、ガソリン車のほうがトータルコストは抑えやすいと言えるでしょう。走行距離の違いによって維持費に差が出ることを把握しておくと、後悔のない選択につながります。

ディーゼル車の魅力とおすすめ理由

ディーゼル車の魅力とおすすめ理由

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CX-5のディーゼルモデルは、単なる燃費性能の高さだけでなく、日常の運転や長距離ドライブにおける快適性でも多くのユーザーから高い評価を受けています。その魅力は大きく分けて3つあります。

まず、トルクの強さが際立っています。ディーゼルエンジンは低回転から力強いトルクを発生させる特性があり、発進や坂道での走行が非常にスムーズです。特にCX-5のようなミドルサイズSUVにおいては、このトルクの恩恵を感じやすく、運転時のストレスが軽減されます。高速道路での合流や追い越しも楽にこなせるため、ドライバーに安心感を与えてくれます。

次に、燃費の良さが経済的な魅力となっています。軽油はガソリンよりも安価なうえ、ディーゼル車は燃焼効率が高いため、実際の走行でも燃費が安定しやすい傾向にあります。前述のように、年間走行距離が多い人であれば、燃料コストの差だけでもディーゼル車を選ぶ価値があります。

さらに、CX-5ディーゼルにはマツダ独自の「SKYACTIV-D」エンジンが搭載されています。これは、従来のディーゼル車で課題とされていた騒音や振動を大幅に抑えた設計であり、ガソリン車に近い静粛性を実現しています。加えて、クリーンディーゼルとして排出ガスのクリーン化にも配慮されているため、環境性能にも優れているのが特徴です。

もちろん、ディーゼル車には特有のメンテナンスや扱い方の注意点もありますが、それらを理解しておけば、長期間にわたってコストパフォーマンスの高いカーライフが期待できます。こうした点を踏まえると、CX-5のディーゼルモデルは走行性能・燃費・快適性をバランス良く求める人に、非常におすすめできる1台と言えるでしょう。

CX5ディーゼルの燃費と排気量の特徴と実力まとめ

  • CX5ディーゼルは2.2Lターボエンジンを搭載し高トルクを発揮
  • SKYACTIV-Dエンジンは静粛性と燃費性能に優れる
  • 実燃費は街乗りで12〜14km/L程度が目安
  • 高速道路では16〜18km/Lと燃費効率が高まる
  • 軽油を使用するため燃料単価が安く経済的
  • 長距離走行で燃費とコストの差が顕著に表れる
  • DPF装置などの影響で短距離走行では燃費が落ちやすい
  • 車両価格はガソリン車より高めだが燃費で差を取り戻せる
  • 燃費悪化の背景には排ガス規制対応や装備の重量増がある
  • 定期的なメンテナンスが燃費と耐久性の維持に不可欠
  • エコドライブや空気圧管理で燃費向上が期待できる
  • 燃費以外にも発進の力強さや静かな走行が評価されている
  • 年間走行距離が多い人ほどディーゼルの恩恵を受けやすい
  • CX5ディーゼルは走行性能と環境性能のバランスが取れている
  • 使用環境によってはガソリン車の方が適している場合もある

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