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KINTOの損得を徹底解剖!購入とどっちが得?

こんにちは、「ザ・エスユーブイ・エディション」へようこそ。最近、トヨタの新しい乗り方として「KINTO(キント)」がすごく話題ですよね。僕の周りでも、次のSUVどうしようかと話していると、必ず「KINTOって実際どうなの?」という話になります。

「KINTO 損得」で検索してこのページに来られた皆さんも、きっと同じ疑問をお持ちなんだと思います。月々定額で全部コミコミというのは、税金や保険、メンテナンスまで含まれていて、一見すごく合理的に聞こえます。ですが、一方で「KINTOはやめとけ」なんていう厳しい評判も目にします。料金が高いんじゃないか、ローンで買うのと比べて結局どっちが得なのか、隠れたデメリットはないのか…。「所有」と「利用」の新しいカタチだけに、悩みは尽きないですよね。

特に気になるのが、審査は甘いのか、それとも厳しいのか、万が一の時の中途解約はどうなるのか、中古車プランと新車プランの違い、走行距離の制限はどのくらい影響するのか、といった具体的なポイントだと思います。

僕も家族を持つSUV乗りとして、このサブスクリプションという乗り方は、将来の選択肢としてすごく気になっていました。だからこそ、専門家ではない「一人の車好き」の視点で、先入観を持たずにKINTOのメリットとデメリットを公平に比較し、どんな人が得をして、どんな人が損をするのか、その「損得の分岐点」を徹底的に解き明かしていきます。

この記事のポイント

  1. KINTOが「やめとけ」と言われる具体的な理由
  2. 購入やローンと比較した際の「実質コスト」の違い
  3. 任意保険や審査、中途解約に関する疑問点
  4. あなたがKINTOに向いているかどうかの判断基準

KINTOの損得を費用とリスクから解明

KINTOの損得を費用とリスクから解明

まず、KINTOの「損得」を考える上で一番大事なポイント、つまり「何が月額料金に含まれていて」「何をあきらめる必要があるのか」を、費用とリスクの観点から解き明かしていきましょう。ここを理解するのが、損得勘定の第一歩です。単純な月額料金の比較だけでは、本質は見えてきません。

KINTOはやめとけと言われる理由

ネットでKINTOの評判を調べると、必ず「やめとけ」という手厳しい意見に出くわします。僕も最初は「全部コミコミで楽そうなのに、なんでだろう?」と思ったんですが、これにはハッキリとした、そして納得できる理由がいくつかあります。

最大の理由は「車が自分の資産にならない」こと、これに尽きます。KINTOは法的には「リース(レンタル)」契約です。ですから、契約期間(3年、5年、7年)が終わったら車は必ず返却しなければなりません。買い取りのオプションも基本的には用意されていないんです。

「車は資産」と考える人にとっては、どれだけ月額料金を払い続けても、最終的に何も手元に残らないこの仕組みは、受け入れがたい「損」と感じられるわけです。

他にも、以下のような「所有」とは根本的に異なる制約が、「やめとけ」と言われる主な理由になっています。

「所有」とは全く違う厳格な制約

購入した場合と違って、KINTOには以下のような厳格なルールがあります。

  • 走行距離制限: 月間平均1,500kmという上限があります。これを超えると返却時に追加料金が発生します。
  • 原状回復義務: 車内での喫煙やペットの同乗は厳禁です。返却時に発覚すれば、原状回復費用を請求されます。
  • カスタマイズ不可: ホイールを変えたり、エアロパーツを付けたりといった、個人の趣味での改造は一切認められていません。
  • 保険等級の「停滞」: KINTOの保険は利用者の等級を使わないため、利用期間中は等級が育ちません。

「所有」とは全く違う厳格な制約

特に見落としがちなのが、保険等級の「停滞」です。例えば、今15等級の人が5年間KINTOを利用すると、5年後も15等級のまま。もし購入して無事故なら20等級(最大割引)になれていたはずで、これはKINTO終了後のカーライフ全体で、より高い保険料を払い続けることを意味する、目に見えにくい長期的な「損」となります。

※現在加入中の保険会社で「中断証明書」を発行してもらえば、等級を「維持」することは可能ですが、あくまで「進行」はしない点に注意が必要です。

これらの制約が自分のカーライフ(例えば「長距離通勤で月2,000km走る」「愛犬と毎週ドライブしたい」「車いじりが趣味」)と合わない人にとっては、KINTOは明らかに「損」な選択肢になる、というのが「やめとけ」派の主な論点ですね。

最大のデメリットとリセールバリュー

最大のデメリットとリセールバリュー

前述の「やめとけ」の理由と深く関わりますが、KINTOを選ぶ上での金銭的な最大のデメリットは「リセールバリューの完全な放棄」です。

リセールバリュー、つまり「再販価値」のことですね。僕たちが乗っているSUV、特にトヨタのランドクルーザーやハリアー、あるいはアルファード(SUVではないですが例として)のような人気車種は、数年乗っても新車価格に近い、あるいはそれ以上の値段で売れる、いわゆる「リセールバリューが異常に高い」ことで世界的に知られています。

例えば、500万円で新車のSUVを買って、5年後にすごく大事に乗って300万円で売れたとしたら、5年間でかかった実質的な車両コストは200万円(+維持費)ということになりますよね。この「高いリセール」という出口戦略こそが、トヨタ車を所有する最大の「得」であり、賢い乗り方とも言えます。

SUVは世界的に人気が高く、特にトヨタ車は耐久性と信頼性から海外でも需要が強いため、他メーカーの同クラスの車と比べてもリセールが落ちにくい傾向にあります。このSUVのリセールバリューをどう考えるかが、損得の鍵を握ります。

KINTOを選ぶということは、この将来得られるはずの数十万、場合によっては数百万円の「資産価値」を、月々の安心感(=リスクヘッジ料)と引き換えに、あらかじめ放棄することを意味します。

月額料金には、この「将来のリセール価値分」も当然含まれて計算されているわけですから、リセールが高い車種(=購入すれば将来の売却益が期待できる車種)ほど、KINTOで乗る金銭的なデメリットは大きくなると言えます。

トヨタ車が持つ「高いリセール」という最大の武器を自ら手放すことになる。これが、購入派から見ると「一番損しているポイント」と映るわけです。

KINTO専用保険のメリット

では、デメリットばかりかというと、全くそんなことはありません。むしろ、ある特定の人にとっては、購入では絶対に得られない強力なメリットが存在します。

KINTOの月額料金に含まれる「得」の側面、その最大のメリットは「専用の任意保険」にあると僕は思います。

これが普通の任意保険と何が違うかというと、契約者の年齢や保険等級、免許証の色に一切左右されず、保険料が一律(月額料金にコミコミ)なんです。

この保険の「すごいところ」を、もう少し具体的に見ていきましょう。

メリット1:年齢・等級・免許の色、一切不問

通常の自動車保険は、リスクが細分化されています。最も保険料が高くなるのは、免許取り立ての10代・20代のドライバーです。事故率が高いため、統計的に保険料が跳ね上がるのは仕方がありません。車種によっては年間20万、30万円といった保険料になることもザラです。

しかし、KINTOなら、20歳のドライバーでも、長年無事故の60歳(20等級)ドライバーでも、月額料金は同じです。これは、保険料がめちゃくちゃ高くなる層(若年層や、過去に事故を起こして等級が下がってしまった人)にとっては、計り知れないほどの金銭的な「得」になります。

メリット2:事故利用で月額が変わらない

従来の保険では、事故を起こして保険を使うと、翌年から等級が下がり、保険料が大幅にアップしますよね。これが怖くて、ちょっとした修理なら保険を使わず自腹で…という経験がある方も多いと思います。

KINTOの場合、万が一事故を起こして保険を使っても、契約期間中の月額利用料は一切変わりません。ペナルティを恐れずに必要な補償を受けられる、これは精神的にものすごく大きなメリットです。

メリット3:自己負担は最大5万円(全損・盗難時は0円!)

自己負担は最大5万円(全損・盗難時は0円!)

さらに驚くべきは、自己負担額です。万が一、電柱にぶつけたり(自損)、他車と接触したりして修理が必要になった場合、修理費用が30万円かかろうと100万円かかろうと、利用者の自己負担は1事故あたり最大で5万円です。

そして、KINTOの保険の核心的な価値がここにあります。車が大破して走行不能になる「全損」や、悪質な「盗難」に遭った場合、利用者の自己負担はなんと0円(ゼロ)です。

もしローンで購入した車が全損事故を起こした場合、車両保険で支払われるのは「その時点での車両時価額」が上限です。もしローンの残債が時価額を上回っていたら…? 利用者は「車を失ったにもかかわらず、ローン(借金)だけが残る」という最悪の金融リスクを負うことになります。

KINTOなら、その最大のリスクが完全にゼロになる。これは「安心」をお金で買っている、と明確に言えます。(出典:KINTO公式サイト『自動車保険(任意保険)』

メリット4:家族や友人の運転も補償対象

通常の保険では「運転者限定特約(本人限定、家族限定など)」を付けて保険料を安くするのが一般的ですが、KINTOの保険は、契約者が許可すれば、年齢制限なしで誰でも(家族、友人、知人)補償対象になります。

「帰省した子供に運転させたい」「友人と旅行に行くので運転を代わってもらいたい」といったシーンでも、追加の保険手続きや費用なしで対応できるのは、非常に大きな強みです。

KINTO保険のメリットまとめ

  • 年齢・等級不問: 若年層や等級が低い人ほど、金銭的メリットが絶大。
  • 事故っても月額同じ: 等級ダウンや保険料アップの心配から解放される。
  • 自己負担は最大5万円: 全損・盗難に至っては、自己負担0円で最大のリスクを回避。
  • 運転者の限定なし: 家族や友人が運転しても補償される高い利便性。

一方で、これは「20等級(最大割引)の優良ドライバー」にとっては、その割引メリットを全て放棄し、若年層や事故リスクが高い人の保険料も平準化して負担していることになるため、相対的に「損」と感じる最大の理由にもなります。

走行距離制限と超過時の費用

KINTOのデメリットとして、リセールバリューと並んで必ず挙げられるのが「走行距離制限」です。

基本プランでは、月間平均1,500kmが上限として設定されています。これは契約期間全体で計算されるため、例えば5年契約なら「1,500km × 12ヶ月 × 5年 = 90,000km」が総走行距離の上限となります。

月平均1,500kmというと、年間18,000km。これは、ドライバーの平均年間走行距離(約1万km前後)と比べると、かなり余裕のある設定です。

週末の遠出や年に数回の家族旅行がメインで、平日の通勤にはあまり使わない…という僕のような使い方なら、まず超過することはありません。むしろ、かなり余るくらいです。

しかし、問題はこれを恒常的に超過するような使い方、例えば「片道30km以上の車通勤で毎日往復する」「仕事の外回りで車を多用する」といったケースです。

超過料金に注意(シミュレーション)

契約プランや車種によって異なりますが、制限を超過した場合、車両返却時に1kmあたり数十円程度(例:トヨタ車で11円/kmなど)の追加精算金が発生します。

例えば、1km=11円の契約で、5年契約(上限90,000km)のところ、100,000km走ってしまった場合… 超過分: 100,000km - 90,000km = 10,000km 追加精算金: 10,000km × 11円/km = 110,000円

このように、返却時にまとまった出費が発生してしまいます。「月額料金だけ払えばOK」と思っていたのに、最後に大きな請求が来たら「損した!」と感じてしまいますよね。

ご自身の年間の走行距離が18,000kmを超える可能性があるかどうか、事前に必ずシミュレーションしておく必要があります。※正確な超過料金は、契約する車種やプランによって異なります。必ず公式サイトの見積もりで確認してください。

ローン購入との実質コスト比較

ローン購入との実質コスト比較

では、いよいよ本題です。結局「ローンで買う」のと「KINTO」では、どっちが本当に得なんでしょうか?

ここで多くの人が間違えるのが、ローンの「月々の車両代返済額」とKINTOの「月額利用料」を単純比較してしまうことです。これはリンゴとミカンを比べるようなもので、全く意味がありません。

なぜなら、KINTOの月額には車両代だけでなく、「税金」「車検代」「メンテナンス代」「そして高額な任意保険料」が全て含まれているからです。

正しい比較は、契約期間全体での「実質総コスト」で行う必要があります。

「実質総コスト」の比較式(イメージ)

【購入(ローン)の実質コスト】 (車両代 + ローン金利 + 期間中の税金 + 車検代 + メンテ代 + 期間中の任意保険料総額) − (契約満了時の想定リセール価格

【KINTOの実質コスト】 (月額利用料 × 契約月数) + (超過走行などの追加精算金

この式を見ればわかる通り、損得の分岐点を決める最大の変動要因は「任意保険料」と「リセールバリュー」の2つです。この2つの変数が、人によって大きく異なるため、損得の答えも変わってくるのです。

ここで、2つの対極的なケースで比較してみましょう。

比較ケース(モデル) 購入(ローン)が有利な点 KINTOが有利な点 損得の結論(傾向)
ケース1:21歳・6等級 (若年層・新規免許) ・最終的に車が資産として残る(可能性) 任意保険料が圧倒的に安い(コミコミ) ・事故時のリスクヘッジが完璧(自己負担最大5万) ・支出が平準化される KINTOが「得」 (高額な保険料がリセール益を上回る可能性大)
ケース2:40歳・20等級 (優良ドライバー) 任意保険料が圧倒的に安い(等級割引) ・リセールバリューを享受できる(売却益) ・走行距離や改造の制約がない ・支出の平準化 ・手続きの手間がない 購入(ローン)が「得」 (保険割引とリセール益のWメリットが最強)

比較ケース(モデル)

ケース1:若年層・新規免許(21歳・6等級)の場合

この層は、任意保険料が非常に高額になります。SUVなら年間15万〜20万円以上かかることも普通です。5年間で80万円以上の保険料を払う計算になります。この高額な保険料が、購入のコストを大きく押し上げます。 一方で、KINTOなら保険料はコミコミで一律。結果として、5年間の実質総コストで比較すると、購入のリセール益を加味しても、KINTOの方が得になる(か、ほぼ同等になる)可能性が非常に高いです。「安心」と「支出の平準化」というメリットも加わるため、合理的な選択と言えます。

ケース2:優良ドライバー(40歳・20等級)の場合

この層は、任意保険料が非常に安い(年間数万円)です。この日本で最も強力な「信用の割引」を最大限に活かせます。 さらに、トヨタSUVの高いリセールバリュー(売却益)も期待できます。結果として、5年間の実質総コストは、購入(ローン)の方がKINTOより圧倒的に得になる(数十万円単位で安くなる)可能性が極めて高いです。この層がKINTOを選ぶのは、保険のメリットを放棄し、リセールのメリットも放棄する「二重の損」を(金銭面では)受け入れることになります。

もちろん、購入(ローン)には、SUV購入時の賢いローン選びで説明しているような、金利の比較や手続きの手間が伴います。そうした「手間」も含めてどう判断するか、ですね。

つまり、KINTOの損得は「誰が乗るか」で答えが真逆になるんです。

利用者の疑問で見るKINTOの損得

ここからは、KINTOを検討する際に僕自身も気になった、具体的な「疑問点」にフォーカスして、損得をさらに深掘りしていきます。「審査は?」「中古車は?」「途中でやめたら?」といった、契約に踏み切る前のリアルな悩みですね。

KINTOの審査は甘い?基準は?

車をサブスクするにしても、リースである以上、当然「審査」があります。この審査、「甘い」のか「厳しい」のか、すごく気になりますよね。「ローン審査に落ちたけどKINTOなら…」と期待する声も聞かれます。

結論から言うと、一般的な銀行のオートローンなどと比べると、審査は通過しやすい(甘い)傾向にあるとされています。

これには2つの理由が推測されます。

1. トヨタの戦略的サービスであること KINTOは、トヨタグループが「サブスクリプション」という新しい市場を獲得するために展開する戦略的なサービスです。従来のローン審査ではカバーしきれなかった若い世代やフリーランスといった層にも乗ってもらうことで、トヨタファンを増やしたい、という狙いがあると考えられます。

2. リース契約の仕組み 金融的な視点で見ても、銀行ローンが「個人の信用」に対してお金を貸すのに対し、KINTO(リース)は「車の所有権」をKINTO側(リース会社)が持ったまま、利用者に貸し出す仕組みです。万が一利用者の支払いが滞っても、KINTOは自社の資産(車)を回収すればよいため、銀行よりも(債権回収の)リスクが低いのです。このため、審査のハードルを下げやすい構造になっています。

ただし、「誰でも通る」「ブラックでもOK」というわけではもちろんありません。

審査に関する注意点

「甘い」というのはあくまで傾向であり、一定の基準(安定的な収入があるかなど)は必ず審査されます。審査はトヨタファイナンスなどが行うため、当然ながら個人の信用情報(CICなど)は参照されます。

過去に金融事故(長期の延滞、債務整理など)がある場合は、審査の通過は非常に厳しくなる可能性があります。また、年収に対して月額料金が高すぎる(支払い能力を疑われる)場合も同様です。

最終的な判断は申込をしてみないと分からない、というのが実情ですが、「銀行ローンはダメだったけどKINTOは通った」というケースがあるのも事実です。

中古車プランのメリットと納期

KINTOにはピカピカの新車プランだけでなく、「KINTO ONE(中古車)」プランも用意されています。

「え、中古車をわざわざサブスクで乗るメリットって何?」「中古車なら安く買った方が得じゃない?」と僕も最初は思いました。ですが、これには新車プランにはない、現代ならではの決定的な「得」があります。

それは、「納期が圧倒的に早い」ことです。

ご存知の通り、今、人気のSUVを新車で契約したら、納車まで半年、1年、車種によってはそれ以上待つのが当たり前になっていますよね。世界的な半導体不足や物流の混乱が原因ですが、僕の友人も、新しいSUVを注文したものの「いつ来るか全く分からない」と嘆いていました。

KINTOの中古車プランなら、トヨタがしっかりメンテナンスした状態の良い正規中古車(認定中古車など)が、最短1ヶ月〜2ヶ月程度で納車されるそうです。(※在庫状況によります)

「今乗ってる車の車検が切れてしまう!」「子供が生まれて、今すぐ大きな車が必要!」「新車を何年も待てない!」

こうした差し迫ったニーズがある人にとって、これはお金には換えられない「時間的な価値」であり、最大のメリットと言えます。

中古車プランのその他のメリット

  • 月額料金が安い: 当然ですが、新車プランより月額料金が割安に設定されています。
  • 安心の品質: 誰が乗っていたか分からない中古車ではなく、トヨタが正規に点検・整備した車両(主にKINTOの返却車両など)が使われるため、品質面での安心感があります。
  • コミコミは同じ: もちろん、中古車でも任意保険や税金、メンテナンス費用は新車同様にコミコミです。

価格の安さよりも「納期の速さ」と「トヨタ正規の中古車という安心感」を重視する人には、非常に合理的な選択肢ですね。

中途解約の費用とフリープラン

中途解約の費用とフリープラン

リース契約で一番怖いのが「中途解約」のリスクです。3年や5年、7年といった長期契約中に、もし予期せぬ事態(海外転勤、病気での免許返納、家族構成の変化)で車が不要になったら…?

従来のリース契約では、多くの場合、残りのリース料全額、あるいはそれに近い高額な違約金が発生し、これがリースの最大のデメリットとされてきました。

KINTOも原則として中途解約は可能ですが、もちろんペナルティ(解約金)が発生します。しかし、KINTOが賢いのは、この「中途解約リスク」そのものを商品化した2つのプランを用意している点です。

プラン名 契約時の費用 月額利用料 中途解約金 こんな人向け
初期費用フリープラン (標準プラン) 0円 安い 発生する (規定の計算式に基づく) ・契約期間を全うする自信がある人 ・月々の支払いを最優先で安くしたい人
解約金フリープラン (保険付きプラン) 申込金 (月額の数ヶ月分) 高い 原則0円 ・数年先のライフプランが不透明な人 ・転勤や家族構成の変化が予想される人

1. 初期費用フリープラン(標準プラン) 名前の通り、契約時の頭金(申込金)が0円で、月額料金も安く抑えられています。その代わり、契約期間の途中で解約すると「中途解約金+残りのリース料の一部」からなる、まとまった精算金が発生します。契約期間を全うする自信がある人、月々の支払いを最優先で安くしたい人向けの、いわば「標準的な」プランです。

2. 解約金フリープラン(保険付きプラン) こちらは、契約時に「申込金」として月額利用料の数ヶ月分(例:ヤリス3年契約で約19万円など)を前払いします。その代わり、契約期間中、いつ解約しても「中途解約金」は一切かからない(0円)というプランです。

これは、あらかじめ「中途解約する権利」を保険料(申込金)で買っておくようなものですね。

数年先のライフプランが不透明な人、例えば転勤が多い職場の方や、近々家族で乗りたいSUVが必要になるかもしれない(=乗り換えるかもしれない)といった人にとっては、この「解約金フリープラン」は非常に合理的な「得」な選択(リスクヘッジ)になります。

プランの詳細は非常に重要です。特に解約金フリープランの「申込金」がいくらになるかは、車種や契約年数で大きく変わります。また、「原則0円」と書いたのは、事故や故障による中途解約など、特定のケースでは別途精算金が必要になる場合があるためです。

必ず公式サイトのシミュレーションでご自身のケースを確認し、どちらのプランが自分のリスク許容度と合っているか、慎重に比較してください。

KINTOが向いている人の特徴

これまでの分析をまとめると、KINTOが「得」になる人、「損」になる人の特徴がはっきり見えてきます。これは「どちらが良いか」ではなく、「どちらが自分に合っているか」という問題です。

KINTOが「得」になる(向いている)人

  • 自動車保険料が高額な人(20代の若年層、事故歴がある人) → 最大の金銭的メリット(保険料一律)を享受できます。
  • 法人や個人事業主(経費処理を簡素化したい人) → 月額料金を全額経費(リース費用)として計上でき、車両管理や税務処理の手間が劇的に削減できます。
  • 支出を完全に平準化したい人(「手間」をお金で買いたい人) → 「車検代や税金の支払いのために、まとまったお金を準備するのが嫌だ」「保険の更新やディーラーとの交渉が面倒」と感じる人には最適です。
  • 数年おきに、面倒な手続きなしで新車に乗り換えたい人 → 中古車売買の手間やリセール価格の変動を一切心配せず、契約満了ごとに新車に乗り続けられます。
  • 今すぐ車が必要で、新車の納期を待てない人 → 中古車プランが、このニーズに対する強力な回答になります。
  • 万が一の全損や事故のリスクを「金融リスク」としてゼロにしたい人 → 自己負担最大5万円(全損0円)の保険は、ローン購入にはない絶対的な安心感を提供します。

KINTOが「損」になる(向いていない)人

    • 自動車保険の優良等級(15〜20等級)を持っている人 → 最大の資産である「保険割引」を放棄することになり、金銭的には「損」をします。
    • 車を「資産」と考え、リセールバリューを重視する人 → トヨタ車の最大の強みである「高いリセールによる売却益」を享受できないため、実質総コストは割高になります。

通勤などで走行距離が非常に長い人(月1,500km超)

    → 返却時の超過料金で、総支払額が割高になるリスクがあります。

  • 車を自由にカスタマイズしたい人、または喫煙者・ペット同乗が必須の人 → 契約で厳格に禁止されており、原状回復費用が発生するリスクがあるため、絶対に向いていません。
  • トヨタ・レクサス以外の車に乗りたい人 → ラインナップが限定されるため、当然ですが選択肢になりません。

こうして見ると、明確ですよね。例えば、僕のような40代で、そこそこの保険等級(仮に20等級)を持っているドライバーが、リセールの高いSUV(例えばランドクルーザー)に乗る場合、金銭的な「実質総コスト」だけを見れば、低金利ローンで買って数年後に高く売る方が「得」になる可能性が極めて高いです。

ですが、もし僕の子供が来年免許を取るタイミングだったら…?その時、子供に高い保険料(年間20万円)をかけて新車を買わせるより、KINTOで「保険コミコミ」「自己負担最大5万円」の車を用意する方が、親として安心ですし、トータルで「得」になるかもしれません。そういう「視点の切り替え」が必要なんですね。

KINTOの損得、最終的な判断基準

ここまで見てきた通り、KINTOが「損」か「得」かは、利用者の年齢、保険等級、走行距離、そして価値観によって答えが全く変わります。

KINTOの本質は、「サブスク」という手軽な言葉で表現されていますが、その実態は「トヨタ車の強力なリセールメリットをあらかじめトヨタ側に渡す(放棄する)代わりに、事故・全損・盗難・故障・税金・メンテナンスといった、車を所有する上で発生しうる全ての金銭的変動リスクと、それに伴う面倒な手続き(手間)をゼロにする」という、高度に設計された金融リース商品だと僕は解釈しています。

ですから、最終的な「KINTOの損得」の判断基準は、あなたが車に何を求めるか、です。

  • 「資産価値」(リセール、保険等級)を最優先し、将来の売却益や保険割引のために、手間やリスクを自分で管理しながらトータルコストを追求するなら「購入(ローン)」が「得」。
  • 「完全なコストの予測可能性」(リスクヘッジと手間の削減)を最優先し、そのための「保険料」としてリセール価値や等級メリットを放棄するコストを払えると考えるなら「KINTO」が「得」。

どちらが優れているかではなく、あなたのライフスタイルや「車にまつわる面倒」を金銭換算でいくらと見積もるか、という価値観にどちらがフィットするか、という問題なんですね。

この記事が、あなたの「損得」の判断材料になれば幸いです。費用やプランの詳細、特に保険の補償範囲や解約金の規定は、必ずKINTO公式サイトで最新の情報を確認し、ご自身の状況に当てはめて、購入(現金、ローン、残価設定ローン)とも慎重に比較検討してみてください。

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